生・快・縁 『希ト喜と』 の トピックス報告
|
コチラでは快・生・縁 『希と喜ト』のトピックス(主に失敗例)を順次ご報告していきます。
(農作業の状況・顛末を報告です。 )
【農作業」(関連する付随作業)を報告】はコチラ

新鮮でおいしい(安心な)野菜を少しでも多くの方に届けたい! |
「どのようにすればおいしい野菜を作れるか。
土づくり、播種(種まき)、育苗、整枝、収穫…の仕方。
いずれも本格的に取り組むと相当な体力が要ります。
効果は同じように、でも使う体力・コストは出来るだけ低く。
そんな工夫を続けて"楽農・百笑"生活で 「花と野菜作り」に励んでいます。
当店主は水遣りなどが難しい「サギソウ栽培」に挑戦しています
これなら忙しい方、不精な方にも鷺草(サギソウ)栽培が可能ですね。
|
|
スイカを栽培して、かれこれ20年になります。
「甘いスイカ」作りを目指してはいるんですが、未だに特に自慢できる栽培法を確立していません。
時々【甘いスイカ】ができても、それは好天に恵まれたもので、自分の腕ではありませんでした。
(それでも、例年「そこそこ甘いスイカ」ができるので満足していました。)
ところが、’16年夏に作った「種なしスイカ」が変形していて原因をNETで調べたら
『生育中の温度不足』だと記述したものがありました。
ならば、温度対策で『種なしスイカをしっかり作りたい』の思いで、
「複数の畝を大きなトンネルで覆う」事にしたのですが…
どうもこれが災いしたようです。
|
******************************** |
骨組みは例によって、きゅうりパイプを利用したもの。
余裕のない生・快・縁『希ト喜と』では十分な構造物はできないのです。
(それでも、過去の経験から強風対策だけはしっかりしました。)
この構造の一番の欠点は(いずれも「当たり前」の事ですが)
❶屋根材をフルシートでなく、材料代をケチって2.1m幅のポリシートにした事ですねぇ。
この為、流れる雨が途中で溜まってしまう。
➠それで弛み部分を何度も改修せざるを得なかった。
❷高さが低く、中での作業がしにくい。
❸両サイドの下の部分のポリシートの開放がしづらい。
|
|
******************************** |
******************************** |
原因
❶ 大型トンネルを作ったのは好いが、好天時に換気をせず「蒸れ」を生じさせた。
❷ 『スイカ』の病気によると炭そ病、つる枯病、つる割病のいずれかの様ですが
葉が枯れてしまう事実はあったが「果実の病斑」ほどの重度の被害はなかった。
対策
❶ トンネルをミニハウス程度に改良する。
➠両脇の高さを1.5m min.程に、屋根の幅支持材間隔を0.9mに、屋根材をフルシートに。
❷ 蒸れないように「換気」をこまめにする。
(暑さが続くときは開放したままで可?))
|
これまで毎年順調に行っていた「トマト栽培」!
今年は借りている畑が増えたのでトマト畑を増やすことにしました。
「多分今年は去年のように暑く、少雨の夏だろうと勝手に想像したのと
「本当に雨除けが無ければNGなのか?」等安易に無謀な事を考え
トマトの「屋根無し栽培」を始めてしまった。
最初は極めて順調そのもので「これなら大丈夫」と安心していた。
所が、である。
結果は痛恨の大失敗でした!
雨が無ければすべてOK?
とんでもない!
雨が無くとも、「厳しい日照り」が曲者だった。
雨除けのある「簡易トマトハウス」でも、強い日焼けを起こしてしまったのだ。
(日焼けイメージ)➠どういう訳か日焼け部は「扁平」になります。
「甘いトマト」を作るには「水を与えない」等とよく言われますが、
『月刊現代農業』では
「夏秋トマト部会みんなで積極かん水!」を薦めています。
参考にしないと➠http://www.ruralnet.or.jp/gn/201507/kansui.htm
この他裂果防止(果皮の柔軟性を保つ)、光合成促進の効果 にも言及されています。

「月刊 現代農業>2015年7月号>夏秋野菜に積極かん水」 より
「灌水」は「日焼け対策」・「裂果対処」(果皮の柔軟性を保つ)にもなると書かれています。
是非ご一読し参考なされては。
【日焼け対策】
着果初期のトマトは葉が繁茂していないので、強い夏の日差しに当たるとすぐに日焼けしてしまいます。
個々の果実部をカバーすればよいのでしょうが数が多い場合はそれは無理。
そこで、ハウスのものは寒冷紗を 幅70~80cmぐらいの幅にカットし畝の上部を覆って見ました。
結果は良好でしたので、来年からはこの方式を採用します。
|
さてさて、更に、今年は猛暑の後、8月後半になり台風の影響による
【尻腐れ】病も発生しました。
「尻腐れ」病とは言われているものの、これは「病気」ではなく果実のお尻が黒褐色に変化する生理障害
と言われています。
【なってからでは遅い(?)尻腐れ病】では次のように説明しています。
原因: さまざまな要因によって、実に必要なだけのカルシウムが届かない。
予測:表皮を観測すれば尻腐れを予測できる?
予防対策: もう手遅れかも? 最初からカルシウム分を含め、バランスよく肥料を施すことが大切。
その他の「効果が期待できる対策」は葉を切るのも良いようです。
➠http://atomato.net/sirigusare-byou/sirigusare-byou.html
所が、「尻腐れ」病の原因は「カルシウム不足」にあるのだろうが
当方の経験では
同じ圃場でもハウス内のものは発生せず、雨除けの無い所のものに発生した事から
尻腐れを加速させる原因は「雨に当たる事による」とも思われる。
いずれにせよ トマトの尻腐れに効く肥料はコチラ が推奨されています。
この GH CALiMAGic™ はGeneral hydroponics社から新たに販売されたカルシウムとマグネシウムの
水耕栽培肥料です。1000倍に薄める完全に水溶性の製品で目詰まりしません。
なお、土づくりの際 苦土石灰(カルシウム)を施して、
その後カルシウムを含む追肥も適切に与えているにもかかわらず尻腐れ病が発生する場合は、
追肥に含まれるチッ素成分が多すぎる可能性があるとも言われています。
【裂果】(尻割れ) トマトの実が割れる
原因 :
❶乾燥が続いた後、大雨が降ったりして急激に根が水分を吸い上げると、
実の肥大するスピードに皮がついていくことができず、割れてしまうというものです。
対策:過度な乾燥を続けない事。そして急に大量の水を土に含ませない事。
➠地植えの場合高畝でマルチにして雨除けをする。
よく言われる「甘みを出すために水をやるな」というのは「程々にすべし」という事のようです。
❷陽射しが強すぎると、トマトは強い光から実を守るために、皮を硬くする性質があり
実が肥大する時にうまく伸びることができず、耐え切れなくなって皮が破れて裂果する由。
❸その他、【株が疲れた】場合も「裂果」します。
「株が疲れた」というのは
栽培後半になって裂果するものが多くなった場合は、樹勢が衰え株が疲れている可能性が大きい。
その為に
●丈夫で強いトマトの苗を育てること、購入する。
●脇芽を小さいうちに取り除く。
脇芽を放置していると、脇芽を伸ばすのに体力を使ってしまい、
早々に株が疲れてしまうのです。
裂果に強い品種では「麗夏」や「キャロルクイーン」などが裂果を防ぐのに有効のようです。
以上は
『トマト 実が割れる 理由は?』http://トマトの育て方
http://トマトの育て方.com/%E3%83%88%E3%83%9E%E3%83%88%E6%A0%BD%E5%9F%B9qa/%E3%83%88%E3%83%9E%E3%83%88-
%E5%AE%9F%E3%81%8C%E5%89%B2%E3%82%8C%E3%82%8B-%E7%90%86%E7%94%B1%E3%81%AF%EF%BC%9F.html
他より。
|
************************************************
【今年のトマト栽培の失敗と対策】
❶ 「雨除け」は絶対必要 (当たり前。何を今更…)
❷ 「日焼け対策」を準備する (可動出来る寒冷紗など)
❸ 裂果対策:「適切な灌水」をする |
’15年はエルニーニョ現象による暖冬で、トマトが冬至過ぎでも収穫できています。
 |
|
 |
12/9の様子(暖気でレンズが曇っていて…) |
|
間作のキュウリも頑張っています |
流石に一部に「低温障害」と思われる腐りが入りはじめましたが…
|
 |
2015年は零細農業にとっても本当に厳しい結果になりました。
春は誠に順調に推移したのですが、夏の最盛期には強烈な日照りの害、後半になり冷夏と長雨となり
多くの作物が期待外れの収穫に。
被害は上記のトマトの他、ミョウガ、赤シソ、キュウリ等多くの品種が被害を受けました。
ナスはなすで、最初は極めて順調だったものの「チャノホコリダニ」にやられ、尻が白くなる被害に。
➠来年は今年の「貴重な経験」を活かし出来るだけ工夫をこらした対策をしようと思います。( ^ω^ ) |
ミョウガは「一度定植したら2~3年は植え替える必要はない」
と言われています。
品種にもよるのでしょうが、
➠当地の自生物は「毎年スコップで掘り起こして(株を切断し)、
枯れ草などを載せて「柔らかな土にしてやる」とよく出る様に思います。
→根を更新し 「硬い土より柔らかな土の方が発芽しやすい」のは当たり前ですし
品物も良品になる道理ですね。
それに、「半日陰がよい」とも言われていますが
「ミョウガを出荷する為の栽培」としては
次のように思います。
❶風通しの悪い日陰より、風通しがよく、ある程度日が指すところ。
→(わざわざ「寒冷紗」を張ってみたが、かえって悪かったように思う。)
❷夏の日照りが続くときには「灌水」が大事!
❸収穫:花が咲く前のものを株の周辺の土をまさぐって大きなものの手ごたえを収穫します。
❹適度な大きさで、身の締まっている物がよい。 |

滋養強壮、ビタミンやミネラルも豊富で疲労回復や生活習慣病の予防・
更年期障害などにも効果があると言われている山芋。
最近では成分の「ジオスゲニン」に
「アルツハイマー病の症状を改善する働きがある」と発表されています。
個人的には、効能よりも粘りのあるおいしい山芋を使ったソバやヤマカケ
が食べたくて。
しかし、山芋は以前から作ってはいたけれど、収穫作業の穴掘りが大変で…
そこで、「波板栽培」に挑戦しました。
参考にしたのは自然薯の種芋を通販で購入した「やまいもまつり」さんの下図。
http://www.maturi.co.jp/tokusanka/saibai_01.html

➠結果的に「参考に」ではなく「その通りにやる」べきでしたね。
やまいもまつりさんから【新種】しろがねとろろ 切種×40本×@340=\13,600購入
代引き手数料消費税込み\15,984の結果は小3本、より小3本、極小1本。
何とか種芋になる「小3本」。歩留まり7.5%!
とても採算は取れませんね。 |
さて、この惨憺たる結果の原因は?
要するに、大方の原因はやまいもまつりさんの指南書のほとんどを守らなかった事のようです。
少なくとも、次の事は必須と思います。
❶切種の消毒は「緑袋の【ベンレートT】」でする事。
(ジャガイモに使う「」はNG!)
❷定植(特に切種の場合)は「芽だし」をしてから定植をする。
❸(保湿・畝維持等の目的で)マルチを必ずする。

|
近くの種苗屋さんから購入し、長年ほったらかしにし自生化した
短形自然薯も上記の自然薯と同時に波板栽培をしました。
その結果を報告しましょう。
'15-10/31現在、近隣の山芋畑の葉はほとんど枯れ掛けているがまだ青いまま。
様子を見る為掘ってみました。
➠掘ろうとしたところ、藁マルチが崩れ既に実(芋)が露出状態に。
|


|
➠何と太いものに縦・横に大きな割れのあるものがある!
(こういうものは通常の土中栽培では見た事が無かった。)
そこで、またまた師匠のMさんに早速教えを乞いに。
Mさん曰く。
「これは乾燥障害だ。」と。
確かに上述した通りこれは波板栽培の終端部の芋で、
既に一部露出状態だったもの。
流石だなぁ~、師匠さんは。
|
この「乾燥障害」によるワレの部分は虫食いと違い、中まで浸食されておらず
表面に土がついた状態です。安心して召し上がってください。
 |
物まねの「波板栽培」でしたが、
乾燥障害などの対策や、より粘りを強くする策、或は「甘み」を持たせる方法など
気づき・【ヒラメキ】を既に考えており、来年度の生産には自信があります。
|
|
自然を相手の農業。
日本の気候は一般に温暖である一方、暑さ・寒さ、風雪の自然環境は過酷。
そこには意外な落とし穴があったりします。
特に、省力・低コストを狙うと後で却って「負担増」になる事が多いんですね。
資金欠乏の私。失敗例はとても多いんです。
特に大きな失敗は
’16 のトマトの簡易テント栽培。
「今年は空梅雨」と勝手に決め込んで5a程のトマト用地をテント化したのだが…
結果は風雨に耐えられず全て病没してしまった。
➠自然を甘く見てはいけませんねぇ。 |
|