このページの記述は『中日交流標準中国語』ほかからの学習報告です。
小雪の中国語発音カード
《一番シンプルで実効性のある方法》
この方法は小雪の思い付きではありません。
中国の小学校で教えていたある老师が採用していた方法です。
簡単な方法ですが、やってみると効果がしっかりと実感できましたのでみなさまにご紹介します。
ぜひ皆さんも試してください。




 
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注: ピンイン表記は英語と同じように文頭や固有名詞などを大文字で表記します。
   当ページでは、便宜的に、すべて小文字になっています。
   四声の間違いなどありましたら、お詫びいたします。




このシリーズ 「小雪の中国語学習」内の中国語の検索




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ATTENTION! <これは、まったくの素人だった小雪が中国語の発音を習ってみての体験的「気づき」です。>
中国語の発音表記ピンインローマ字表記とは違う中国語固有の発音表記ふりがななんです!
 (このことをはじめに理解しないといつまでも上達しません。

つまり、ピンインは発音記号ではないのです! ⇒ ピンインは「振り仮名(ふりがな)」です。
実際の発音は、それに対応した個々の発声によります
( 「目からうろこ!」__もっと早く言ってほしかった。 2008/7 NHK 「テレビで中国語」 p.64 古川 裕 著)

たとえば、ピンイン(発音表記:ふりがな) zi」の発音は 「ジ」ではなく、 
あるいは、  
 は (「エ」に近いこともあるが、) ノドに力を入れて、
        
基本は 口を横に開いて 「」。  「wo」に近いこともある!

ならば、 ji は 「」 かといえば、そうでなくて、  。
               ex. 「自己」  ”  ” (あえて言えば、--

  詳しくは ⇒ 『中国語の発声法』以降へ

  このページでも書いてあるように、ピンイン(発音表記) は英語などのローマ字表記と違うものが多いです。

ということで、それぞれの発声方法をしっかり身につけないと話すことはもちろん、聞くこともままになりません。
このためピンインをカタカナでは表現しきれず、便宜的に用いられても、
カタカナでは「代用はできません」
はじめは大変ですが、繰り返し練習して少しずつ慣れるようにしましょう。



以上のことをまず頭に入れてからはじめてくださいね。


中国語学習では英語の発音記号のモウネンからすぐに解放されてください!

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会話上達にはヒアリング力。大事な事は
? 繰り返し聞く」事です。





中国語の発音
  
  

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小雪の中国語発音カード
《一番シンプルで実効性のある方法》


1. カードの目的と効果

平板な発声・発音に慣れ育った日本人にとって、中国語の発音は聞くにも話すにも大変難しいです。
そのまったく異質な言語を確実に習得する一番シンプルでしかも確実な実効性のある方法としてカード化がよいと考えます。

この方法は参考書を何回も読むよりも格段に効果が現れます。
やってみればわかります。
(小雪もこの方法を初めて聞いたときは「そんなことやってみたって・・・」と思いましたが、やってみて効果は絶大でした。)



2. 作り方

1) カードを作る

① 用紙 : できれば適当な厚紙。 普通紙でもかまいません。

② 大きさ : はがき半分ぐらい。

③ 手書きか、 ワープロで : ワープロの場合はフォントを
                   ”Verdana” や ”HGP教科書体” などにすると 
                  ”g” が ”” と表示されないのでよいです。
                  (ワープロよりも「手書き」のほうが身に着きやすい効果がありますね。)



④ 枚数 : 単母音=25+1の26 まい、 子音=21 まい   合計47 まい。



カードの表には発音ピンインを一つとその発音グループ名を併記します。
       ⇒ その実際は こちらに

カードの裏にはその発音ピンインそのグループ名・発音要領を併記します。
       ⇒ その実際は こちらに
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2) 母音(韻母)のカード  : 「小雪の中国語学習 《母音》」から

  () 単母音 : a o e i u ü  6 まいをつくります。

⇒ カードの裏に発音のポイントを書きます。



  () 複母音 : 下記の 13 まいをつくります。
ai ei ao ou
ia
(ya)
ie
(ye)
ua
(wa)
uo
(wo)
Ü
(yue)
iao
(yao)
iou
(you)
uai
(wai)
uei
(wei)
⇒ カードの裏に発音のポイントを書きます。
右はカード裏面の一例です




  () そり舌母音 ”er” をつくります。
⇒ カードの裏に発音のポイントを書きます。



  () 鼻母音 : 次の16 まいをつくります。
舌先はどこにもつけず舌の奥を盛り上げ
上あごに当てた状態で
息を鼻からとおし発音します。
ノドに力を入れる>感じです。
an ian
(yan)
uan
(wan)
Üan
(yuan)
en

in
(yin)
uen
(wen)
Ü
(yun)
ang iang
(yang)
uang
(wang)
eng ueng ing
(ying)
ong
(weng)

iong
(yong)

⇒ カードの裏に発音のポイントを書きます。




             母音は25+1の26 まい。


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3) 子音(声母)のカード  : 「小雪の中国語学習 《子音》」から
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)



  () 唇音 : 次の4 まいをつくります。
表のピンインは子音だけを書きます。
(実際の発音は “
o” を添えて発声します。)
こうすることでその子音の本来の音を体得できるようになります。
両唇音 唇歯音
⇒ カードの裏に発音のポイントを書きます。



  () 舌尖音 : 次の4 まいをつくります。
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)
表のピンインは子音だけを書きます。
(実際の発音は “
e” を添えて発声します。)
こうすることでその子音の本来の音を体得できるようになります。
⇒ カードの裏に発音のポイントを書きます。



  () 舌根音 : 次の3 まいをつくります。
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)
表のピンインは子音だけを書きます。
(実際の発音は “
e” を添え発声します。)
こうすることでその子音の本来の音を体得できるようになります。
⇒ カードの裏に発音のポイントを書きます。



  () 舌面音 : 次の3 まいをつくります。
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)
表のピンインは子音だけを書きます。
(実際の発音は “
e” を添え発声します。)
こうすることでその子音の本来の音を体得できるようになります。
⇒ カードの裏に発音のポイントを書きます。




  () 舌尖後音(そり舌音) : 次の4 まいをつくります。
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)
表のピンインは子音だけを書きます。
(実際の発音は “
e” を添え発声します。)
こうすることでその子音の本来の音を体得できるようになります。
zh ch sh

⇒ カードの裏に発音のポイントを書きます。



  () 舌尖前音(舌歯音) : 次の3 まいをつくります。
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)
表のピンインは子音だけを書きます。
(実際の発音は “
e” を添え発声します。)
こうすることでその子音の本来の音を体得できるようになります。
⇒ カードの裏に発音のポイントを書きます。





           以上、子音は合計21 まいです。


           (母音は25+1の26 まい ;子音は21 まい。 合計47 まいです。) 



                                 
中国語の発音    
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3. カードの使い方

次に、このカードの使い方をご説明します。




1) カードをグループ別に分ける

① 単母音 : a o e i u ü  6 まい

② 複母音 : 下記の 13 まい
ai ei ao ou
ia
(ya)
ie
(ye)
ua
(wa)
uo
(wo)
Ü
(yue)
iao
(yao)
iou
(you)
uai
(wai)
uei
(wei)

③ そり舌母音 ”er” 

④ 鼻母音 : 次の16 まい
舌先はどこにもつけず舌の奥を盛り上げ
上あごに当てた状態で
息を鼻からとおし発音します。
ノドに力を入れる>感じです。
an ian
(yan)
uan
(wan)
Üan
(yuan)
en

in
(yin)
uen
(wen)
Ü
(yun)
ang iang
(yang)
uang
(wang)
eng ueng ing
(ying)
ong
(weng)

iong
(yong)






⑤ 唇音 : 次の4 まい
両唇音 唇歯音
⑥ 舌尖音 : 次の4 まい
⑦ 舌根音 : 次の3 まい
⑧ 舌面音 : 次の3 まいをつくります。
⑨ 舌尖後音(そり舌音) : 次の4 まい
zh ch sh


⑩ 舌尖前音(舌歯音) : 次の3 まい



           以上、母音は25+1の26まい ;子音は21 まい。 合計47まいです。 


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2) 発声練習 : 声は とにかく大きな声で!

日本人が中国語を話すときは(ごく一部の方の例外を除いて、とても小さすぎます。)
声は とにかく大きな声で! 話すよう意識しましょう!。

(中国人同士が普通に話しているのを聞くと日本人にはけんかをしているように聞こえるぐらい大きな声です。)


実際の発声は、できれば native についてするのが一番ですが、
事情があってできなければ net で自習しても十分可能です。

たとえば、「オンライン中国語」の「中国語基本音節(1)」などを参考にするといいでしょう。
ここの表の枠内にカーソルを当て、右クリックします。
・ウィンドウが開き、その中から「拡大」を選び適正な大きさにします。
左クリックしたままドラッグすれば、表を上下左右に移動できます。


あるいは、NHKの「テレビ講座」や、「ラジオ講座」中国語 ならば、それぞれの権威が丁寧に教えてもらえるので信頼できます。
(毎年、新規開講時期の2週間分ぐらいは発音練習をしっかりやっていますので、
そのCD付きテキストで練習するのがよいでしょう。)

なお、このときは「発音なんて・・・」と馬鹿にしないで、先生の話を注意深く聞く必要があります。
最近は時間が短くなったりして、非常に詰め込んだ形になっていますので、うっかりすると大事な点を聞き漏らすことがありますよ。



ある程度自信がつきましたら、必ず機会を作り native に聞いてもらいチェックしてもらいましょう



では次に、各グループの発声練習に入ります。

(1) 単母音 : a o e i u ü  6 まい
a.最初に、中国語発音の基本である「単母音」の概要を把握します。
⇒ こちらへ
ここで、発声時の「口の中のイメージ」や 各母音の「口の大きさ・開き具合」をつかんでください。


b.つぎに、a o e i u ü を発声します。
⇒ 要領はこちらへ
◎ このグループで一番注意しなければならないのは  です!
⇒ 注意事項をよく理解して何度も練習しましょう。

 次は、ü です。
⇒ ü (「yu」)の発音は、」の口のかまえで「イ」











(2) 複母音 : 下記の 13 まい
ai ei ao ou
ia
(ya)
ie
(ye)
ua
(wa)
uo
(wo)
Ü
(yue)
iao
(yao)
iou
(you)
uai
(wai)
uei
(wei)
ここで注意すべき点は、

1)「前はっきり型」=前の母音をはっきり発音するタイプ : ai ei ao ou
2)「後ろはっきり型」=後の母音をはっきり発音するタイプ : i、u、ü から始まるタイプ
             上の表中( )内は、前に子音が来ないときのつづり。

3)i、u、ü の前に 子音が来ないときのつづり方 :
単独では、   i は yiに。  u は wu に。  ü は yu に
複母音では、 i を y に。   ia → ya
          u を w に。  uo → wo
          ü を yu に。  üe → yue



(3) そり舌母音 ”er” 
この ”” は、「単母音の」ほど舌を奥に引かず、 「エ」とも、 「ア」ともつかぬ
あいまい母音  」 を出すと同時に、舌を後ろにそらせるように引きます




) 鼻母音 : 次の16 まい
舌先はどこにもつけず舌の奥を盛り上げ
上あごに当てた状態で
息を鼻からとおし発音します。
ノドに力を入れる>感じです。
an ian
(yan)
uan
(wan)
Üan
(yuan)
en

in
(yin)
uen
(wen)
Ü
(yun)
ang iang
(yang)
uang
(wang)
eng ueng ing
(ying)
ong
(weng)

iong
(yong)

ここで注意すべき点は、

-an  : 舌先を上の歯茎にしっかり当てたまま息を鼻に通す
           <明るく、軽く>の、感じです。

-ang : 舌先はどこにもつけず舌の奥をもりあげ、上あごにあてた状態で
           息を鼻から通す
           <ノドの力を入れる>感じです。

 いずれも、ひとつの音として発声します。



) 唇音 : 次の4 まい
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)
両唇音 唇歯音
カードの発音は、各子音の後に o を加えて発音します。

上下の唇を接触させてしっかり閉じて息を殺すようにして母音へ移ります。

各音の発声をしっかりしましょう。

⇒ こちらへ



)  舌尖音 : 次の4 まい
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)
カードの発音は、各子音の後に e を加えて発音します。

舌先を上の歯茎にあてて発音する。

各音の発声をしっかりしましょう。

⇒ こちらへ



) 舌根音 : 次の3 まい
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)
カードの発音は、各子音の後に e を加えて発音します。

舌面後部を軟口蓋前部にあてて発音する。

下の奥を盛り上げるようにし、そのすき間から出します
のどに力を入れる感じです

⇒ こちらへ



) 舌面音 : 次の3 まい
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)
カードの発音は、各子音の後に i を加えて発音します。

舌面前部を硬口蓋前部にあてて発音します。
(基本は「」。 舌はまげません。)

⇒ こちらへ



)  舌尖後音(そり舌音) : 次の4 まい
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)
zh ch sh

カードの発音は、各子音の後に “i” を加えて発音します。

舌をまいたまま
(そり舌:巻き舌)硬口蓋前部に接したり、近づけたりして発音
します。

⇒ こちらへ



10) 舌尖前音(舌歯音) : 次の3 まい
下表の印は「有気音」です。
(有気音・無気音の別はこちらに。)
カードの発音は、各子音の後に i を加えて発音します。

舌先を平らに
し前歯の裏側にあてて発音します。
zi、ci、si すべて平らな口

⇒ こちらへ


          以上、子音は合計21 まいです。



4. 発音練習について

中国語の発音練習はとても退屈で、しかも日本語にはない発音が多いため、なかなかうまく発声できません。
そのため、多くの人はすぐにあきらめてしまい挫折しがちです。 (´゚'ω゚`)

でも、会話ができて初めて交流できるのですから、相手に意思・感情を伝えられるようになるためにはどうしても発音を正しく身につけなければなりません。

一度に多くを覚えようとしても無理です。 ( ^×^)
少しずつ、確実に舌と口で覚えるようにするには、このカード式が一番着実な方法ではないかと小雪は思っています。

カードならいつでもどこでも取り出して練習できますし、自分の作ったカードでやれば愛着もわき、投げ出すこともなくなるのではないでしょうか。 (*´σー`)

皆さんのアイデアを付け足して、よりよいやり方にされるとよいでしょう。
ぜひ、この方法を続けてやってみてください。

なお、ここではピンインの基本の発声だけの練習ですので、実際の発声に応用展開するため
小雪の発声練習コーナーなどで毎日少しずつ練習
してみてくださいね。



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